Monday, April 10, 2006

ふたつ

お人形、植物、コップ、ふとん、いろんなものをいつもふたつずつ買ってくるお母さん。 「ひとりじゃ、さびしいでしょう?」そういうお母さんは、いつもひとり。 待ってばかりのお母さん。 いつも、わたしがどこかへ行くときは、引き止めるわけでもなく、ただ、「いつ戻る?」とたずねる。 それが、何年帰ってこないかわからない海の外への出発であっても。 お父さんのときも、そう。いつだって待っていた。 いちばんじゃなくてもいいって、お母さん。 ただ、想う人が好きなことをしてしあわせでいるなら、いつまでも待つことのできるお母さん。

すこしだけ、似ているのかもしれない。