Saturday, March 26, 2011

知命

未だに人見知りの天南が、すっかり心を許している人がいます。天南が別府にきたばかりの頃からずっと見守っていてくれた子育て支援センターの先生、異動することになって今春でお別れです。こんなに天南が慕っていたこと、ずっと忘れません。先生からもらった言葉たち、ずっと大切にします。これからの益々のご活躍をお祈りしています。

感謝の気持ちを好きな詩に込めて。

「知命」      茨木のり子
他のひとがやってきて
この小包の紐 どうしたらほどけるかしらと言う

他のひとがやってきては
こんがらかった糸の束
なんとかしてよ と言う

鋏で切れいと進言するが
肯じない
仕方なく手伝う もそもそと
生きてるよしみに
こういうのが生きてるってことの
おおよそか それにしてもあんまりな

まきこまれ
ふりまわされ
くたびれはてて

ある日 卒然と悟らされる
もしかしたら たぶんそう
沢山のやさしい手が添えられたのだ

一人で処理してきたと思っている
わたくしの幾つかの結節点にも
今日までそれと気づかせぬほどのさりげなさで